制作:ベリアル
1冊の本から始まるホラー風味の百合ノベルゲーム。
プレイ時間25時間前後とあるけど6時間ぐらいで終わる内容。他のレビューでもそんぐらいだったのできっとメーカーの前後という解釈が独特なんだろうと思う。
それか最低でも4回はやれよという意思表示。
価格は1000円と安いけど制作費もかなり低そうな感じ。
BGMや背景は加工で立ち絵もかまいたちの夜のような影絵だから表情差分はない。
イベント絵も抽象的なものが多くて絵で盛り上がらせる気はさらさらなさそう。
そういう風に見てみるとなんか手抜きっぽいし、実際にそういう面もあるだろうと思う。
けどノベルゲームはシナリオが良ければ十分に楽しめるもの。
ということでだいぶ好きな作品でした。
変な本だったり謎の転校生だったり不思議な夢だったりクトゥルフ神話だったりとホラー要素はしっかりとある。
でも作品の本質はやっぱり人間関係とか心理とかそっち方面なんだろうなって思う。
ホラー要素とか夢の話とかはあくまでそれらの補佐的。
大きな盛り上がりもないし、純粋にイイハナシダナーと思えるような内容でもない。
でも何かこういうのもいいよねって思える内容。
主人公の性格の悪さ的なのもひっくるめて好きだなと思えます。
ただかなり雰囲気重視ではあるのでしっかりとしたシナリオが読みたいっていう人は退屈になりそう。
登場人物も個性がある割には地味めだけどそれが良さだと思う。
個人的にちょい変な喋り方のるうが1番よかったです。
同じSwitchのノベルゲームといえばレイジングループだけど。
あっちはとりあえずやってみろ。と勧めたくなる作品。
こっちは趣味が合いそうな人にこっそり教えたくなるような作品でした。
でもこれに7年ってさすがに時間かけすぎだろとは思わなくはない。