制作:ケムコ
レイジングループのケムコ製ADV。
人が見えない主人公と人から見えないヒロインの話。
基本的には選択肢でバッドエンドと進むルートに別れるので攻略に手間取ることはほぼない。エンド1だけ特殊なので攻略サイト見ないと分からなかった。攻略サイトを見てそういえばそういうのもあったなーと思った。そんでこの選択肢の意味が分かるとなるほどなーと思いました。
シナリオとしてはなんか世界がやばいしループするしで大変系。
普通のループとは違うのが5つの世界がつながっていてただ主人公がループするだけではないということ。ただやり直すのではなく次に進むために~というところが面白かったしそこがテーマの1つになっているのが好きでした。
ヒロインどころか登場人物がほぼ主人公とヒロインだけなんだけれど、そのヒロインも5つの世界で性格が違っていたのでそこらへんはあんまり気にならなかった。むしろ良かった。暗い話が多かったからもっとおまけで楽しい話をたくさん読みたかったぐらい。
でも作中でも突っ込みがあったけれども小学生時の主人公の口調が小学生ではなくそこらへんがうーんという感じ。背伸びして大人びているというより完全に大人口調なのでそこらへんは気になった。好みもあるけれども小学生時はあんまり面白いと思えず妙に長く感じたのも残念。
全体的に見てもつまらなくはないけれどもなんとなく間延びした感があったなーと思う。基本的にずっと暗い調子ですすむしだいたいは可愛そうな2人を見てるだけなのでそんな感じになるのかなーと思いました。妙にリアリティがあるいじめ描写とかボイスつきで連呼されるあれな言葉とかいやーな気持ちになるのが多いのも原因かも。本編最後の○○の視点はおまけシナリオにしといてその手前でいったん切ったほうがバランス的には良かった気がしないでもない。
それと世界観の仕組みとして話の都合に合わせた都合のいいシステムというかそういうもんだからそういうもんなんだよとそこらへんの説得力のなさは残念だった。特に黒幕がなんでああしたか~というのはなんかそういう仕組ならそうするのも仕方なくはないけれども仕方がないんじゃねと思えるのはなんかあれ。なんでそうしたらそうなるんだよと思はなくはない。いっそのこと神様より宇宙人が実験として~みたいな方が説得力はあった気がする。A、B、Cの救いようのなさや黒幕の結末を考えると主人公に優しい世界ではあるよな。
面白いところはしっかり面白いし話の展開上こうなるよなーとうのは分かるけれども変に奇をてらわずにしっかりと読みたいものを読めたのは良かった。特にクリア後に読めるEXシナリオはとても良くてリーダーのあれなところも含めて好きです。
可愛いヒロインを見たくて暗い話が好きでなんやかんや最後はそれなりに落ち着く系のシナリオが好きな人にはおすすめです。