短く終わる短編が3つ。
どの話も暗くじめっとした雰囲気が絵柄やBGMと合っていました。
3つとも設定から話が変わるのでこれを選んだらどんな話になるんだろうという感じで予想しながら読めるのも良かったです。
ただ基本的には可哀想な話なのでそういうのが苦手な人は注意。
天ノ少女
殻ノ少女から続くシリーズの完結編。
とりあえずトゥルーエンドの終わり方が凄く良かったのでそれだけでも過去作が好きならプレイしたほうがいいと思えるぐらい良かったです。
事件やシステムの感じはシリーズからあんま変わらない。
ただ過去作と比べて登場人物の掘り下げが少し雑だったような気がした。
主人公たちをいい感じにするために一部のキャラが割をくってる感じ。
また年数が経過してるせいかキャラデザもかなり変わってるのでそこらへんもプレイ前は気になったけどプレイしてると気にならなくなった。
ただステラがかなり年齢が上がった雰囲気になってる上に声はそのままなのでそれは最後までなんか気になった。
周回前提なのに捜査パートが飛ばせないとか特殊演出パートがだるいとか主人公があのキャラとあんな関係になる展開は必要だったのかとか他にもなんだかなーというところはありつつもメインキャラのやりとりやトゥルーエンドに向かう感じや終わり方はとても良かったので満足度は高かったです。
HPに誰のためでもなくキャラクターのことを考えて創りました。とあるのでメインキャラ達がハッピーになるのを大事にしてるのは分かるけどあの2人はきっと対象外だったんだろうな。
3部作全部するとお金と時間がそこそこかかるものの殻ノ少女をやって気に入った人はぜひ全部やってほしいなと思いました。
あと個人的には気にならなかったけどR18だけどエロシーンはほぼないのは注意。
そういうもんだと思ってたけどレビューでわりとそこを批判してる人もいるので大事な人は大事なんだろうなーと思いました。まぁエロゲーとして売ってるんだから当たり前だけど。
完全教祖マニュアル
凄く面白かった。 ネタっぽいけど組織運営で大事なことや(集会を行う・義務を与えるなど)、宗教のあれやこれやについて簡単にではあるけど分かりやすく書かれていてよかった。 題名だけだとネタっぽい&怪しさもある本だけど読んで参考になった、と思える人は多そうなのでおすすめの一冊です。
息吹
表題作が一番好きだった。基本的に短めの作品は好きで長めの作品がいまいちという感じ。
テーマとか扱う題材は自分と合ってるんだけど物語の書き方や会話の流れとかが自分とは合わないんだろうなーと思いました。
夜廻
ゲームをクリアしたので読んでみた。
主人公視点はゲームより賢すぎて違和感があるものの姉視点などゲームでは語られなかったところが読めるのはよかった。
あと最後に家に帰るところが凄く良かった。
夜廻
絵柄の可愛さとノスタルジックな雰囲気は抜群にいいものの理不尽的な難易度がもったいないゲーム。キャラと雰囲気は抜群に良かったです。
深夜、という感じの街やそこを徘徊するお化けたち。小さい頃に夜の街を歩くとこんな気持になるんだろうなーと思えそうな感じ。
また操作中は無表情だからこそイベントで感情が見えると……という主人公キャラも凄く良かった。のでキャラや雰囲気は本当に凄く良いゲーム。なのでおすすめです。
でも問題はゲーム的な部分。
謎解き的なので詰まることはほぼないものの徘徊してる敵がどれもガチで殺しにくるので常に全力で逃げないとすぐにゲームオーバーになってしまう。
特に後半に出てくる敵キャラはでかい、早い、道が狭い、の上に当たり判定もがばがばなので死にまくる。
と死にまくりな中でもクリアまでの時間は5時間ぐらいとボリュームは少なめ。
プレイ時間を引き伸ばすために高難易度にしたんじゃないかと思われてもしゃーないような感じだし実際にそうだと思う。
ぱっと見の印象で街を徘徊し幽霊たちと話したりしながら姉を探す内容、と思うとこれじゃないと思ってしまう可能性大。
ゲーム自体は短くて理不尽で難しいけれども雰囲気は凄くいいのでそこに惹かれたのなら安くなってるし買ってもいいかもという感じ。
でも続編の真夜廻、夜廻3の方が難易度だったりが改善されてるみたいなので本作は飛ばしてそっちをやってもいいかもと思いました。
雰囲気やビジュアルなどは本当に良かったのでアートブックが欲しいなーと思いました。真夜廻も買ってるのでいずれ買う予定。
禁断の進化史
前半は段階的な脳の発達の話。後半は意識についての話。 脳の発達にはこういう道筋が必要だった、みたいな内容は良かったものの表題である禁断の進化史部分は売るためのキャッチコピー以上のものはなかったところが残念だった。 知能の進化、という部分で読むのはおすすめ。表題目当てだとおすすめじゃないという感じです。